Plyingのアクセサリーは、全てアクリルと木の組み合わせでできている。作家の1人である松村七重さんは、「人工的なアクリルと自然素材である木を積層させて、全く新しい素材感でものづくりをしようという試みで、製作を始めました」と話す。つややかに輝くアクリルを、あたたかな木がそっと後ろから支えるデザイン。2層になった二つの素材は透明感と素朴さが混じり合い、アクリルだけでも木だけでも出せない新しい質感を生み出している。
Plyingのアクセサリーは、全てアクリルと木の組み合わせでできている。作家の1人である松村七重さんは、「人工的なアクリルと自然素材である木を積層させて、全く新しい素材感でものづくりをしようという試みで、製作を始めました」と話す。つややかに輝くアクリルを、あたたかな木がそっと後ろから支えるデザイン。2層になった二つの素材は透明感と素朴さが混じり合い、アクリルだけでも木だけでも出せない新しい質感を生み出している。
アクリルは、メーカーでは使えなくなった端材を仕入れ、機械や手作業で切り出して丁寧に加工する。特に、凸凹などの珍しい加工が施されたアクリルを見つけたら大量に購入し、少しずつ大切に使っているのだそう。木材はサクラやシナノキ、メープル、ウォルナットなどさまざまな樹種、色味、厚みをデザインに合わせて使い分ける。二つの素材を重ねて仕上げたアクセサリーは、端材から生まれたとはとても思えない。派手過ぎず、素材の良さを活かせるようなシンプルさがあり、それでいて耳元で小さな個性を光らせる。「お客さんに”きれい”と褒めてもらったり、素材がアクリルだとわかって驚いてもらえた時にやりがいを感じますね」と七重さん。
アクリルと木という同じ素材を使っていても、アクリル自体が天然石やべっ甲のような彩色で上品な雰囲気を醸しているものもあれば、木にハンドペイントを施し模様やカラーを加えてポップに仕上げたもの、透明なアクリルから木目の表情が見えているものなど、その表現は幅広い。デザインはもちろん、アクリルの加工方法や樹種や木の色によってスタイリッシュになったり可愛らしくなったりと雰囲気はガラリと変わる。しかし、どれも木とアクリルでできているので、違うシリーズを買って左右につけても統一感がある。中には、n色も模様も違う中から3つを選び、セットで購入できるピアスも。その日の気分で、好きなものを選んで身につけられるところが女性に人気だ。
デザインは、七重さんの夫の遼さんが担当。七重さん、そしてご夫婦の大学時代の後輩である西田真紀さんが女性目線でデザインに対してフィードバックを返しながら、実際の製作も担っているという。普段から仲がよく、オフの日でも一緒にいることがあるという3人。作品づくりに対しても、いろんな想いを伝え合える仲だ。「自分たちがいいと思うものを作りながら、そこに流行の要素もミックスさせるのですが、そのさじ加減が難しいですね」と七重さん。流行に左右されすぎず、素材の美しさを追求しながらも、女性の心をくすぐるアクセサリーを生み出していく。「どんな服にでも合うアクセサリーはたくさんあります。だから私たちは、あえて着る服を選ぶようなデザインにも挑戦しています。新しい素材で、新しいアクセの付け方、考え方を提案したいですね」。