誰もがどこかで見たことがあるようなビンを、ガラス小物やインテリア雑貨に生まれ変わらせるRe-glass。作品は全て、その役目を終えて、埋め立て処分されるはずだったビンを再利用したものだ。光を反射してキラキラと輝く艶やかなガラスを見ると、以前はそれらが「廃棄物」だったことが信じられないくらいだ。
ロハスフェスタの出展クリエーターに聞く
誰もがどこかで見たことがあるようなビンを、ガラス小物やインテリア雑貨に生まれ変わらせるRe-glass。作品は全て、その役目を終えて、埋め立て処分されるはずだったビンを再利用したものだ。光を反射してキラキラと輝く艶やかなガラスを見ると、以前はそれらが「廃棄物」だったことが信じられないくらいだ。
「ゼロから作るのではなく、加工することでビンがこんな風に変わったというところを見てもらいたい」と話す作家の野口さん。あえて原型を残すことで、「あのビンがこんな風になるなんて」と見る人を驚かせる。
作品に用いるのは、一度使われれば捨てられる「ワンウェイビン」と、何度かリサイクルされた後処分される「リターナブルビン」の2種類。
どちらも、割れたり傷が入ったりしている部分をカットし、使える部分の特徴を活かして作る。特にリターナブルビンは、ボトル本体にロゴや模様が入っているものが多いため、作品になったときにより意外性が楽しめる。
作品を作るなかで、失敗作や端材が出ることは避けられない。しかし、できるかぎり捨てることはしない。商品にならなかったものはすべて工房で自ら色分けし、リサイクル工場へ。道路の舗装材や庭の防犯石などに再生されるのだという。
「私にビンの加工技術を教えてくれた方が、水俣のリサイクル工場の専務さん。水俣病の問題もあり、環境に対する意識がとても高いんです。その考え方に触れて、自分も同じようにしたい、と考えるようになりました」と野口さん。
作品が生み出しているのは、リサイクルの輪だけではない。
作品を見て感動した人が友達にプレゼントをして、その友達がまたRe-glassの作品を買うという、人の輪も生まれている。「買いに来てくれた方には、こんな風に作っています、ということを説明しています。ビンが生まれ変われることを知ってもらって、環境を意識してもらえたら」と野口さん。
捨てられるはずのものからアートを生み出す。素材は余すところなく使う。野口さんの作品づくりが、未来を循環型の環境へと一歩近づけている。