ペーパーホルダーのように小さいものから、椅子や棚といった家具まで、ラフで無骨なアイアン雑貨を作り出すironco。
無骨で重厚感のある鉄を用いたアイアン雑貨は、鉄のみだとクールで格好いい雰囲気に、木と組み合わせた棚などは素朴な温もりを感じさせる。店や家で、こだわりの空間づくりには欠かせないアイテムだ。
ペーパーホルダーのように小さいものから、椅子や棚といった家具まで、ラフで無骨なアイアン雑貨を作り出すironco。
無骨で重厚感のある鉄を用いたアイアン雑貨は、鉄のみだとクールで格好いい雰囲気に、木と組み合わせた棚などは素朴な温もりを感じさせる。店や家で、こだわりの空間づくりには欠かせないアイテムだ。
家族で金属加工業を営む池田義一さんは、発注元の図面通りにしかできない本業の仕事だけでなく、自分たちの好きなデザインを作りたいと考えていた。同時期にロハスフェスタでものづくりを楽しむ人たちの存在を知り、自らも2013年頃から参加し販売をはじめた。
一般の家庭向けに作ったつもりだったが、意外にも同じ出展者からの人気も高いという。「出展者の中には、車で全国を回る人もいます。持ち運べるコンパクトさと強度を兼ね備えた重厚感が良かったみたいです」。トレンドになっているとはいえ、アイアン雑貨はホームセンターに少し置いている程度で手に入りづらい。そんな中、ironcoの存在はクリエイターたちにとって渡りに船だったようだ。
一方、DIY好きの一般客の場合は、購入したくても取り付け方法が分からず困っているという現状も知った。「僕らにとって普通のことでも、皆さんは意外と知らないんですね。『これ、家の壁にも付けられるの?』と聞かれたりするので『ビスを打ってもらって――』などご説明しています」。本業では出会うことのなかったエンドユーザーと直に言葉を交わすことで、埋もれていた需要の大きさを実感。ロハスフェスタに参加するたび、時々の傾向や流行を肌で感じ、求められているものを生み出している。キャンプで使えるドリップスタンドや女性向けのアクセサリースタンドはその一例だ。
車やオートバイ好きが高じて、オートバイにも使われる「タックロール」の椅子も販売。横にはアイアン雑貨と相性が良さそうなデニム雑貨や帽子もあり、縫製は手先が器用な兄・輝彦さんが担当。本業と同じく高品質を目指し、使うミシンからこだわって岡山の良質なデニムを使用する。
「ロハスフェスタは発表の場。『こういうのが欲しい』とお客さんからオーダーを受けたり、商品のヒントをもらいます。今後は店舗のプロデュースやってみたいですね」。