はなやま養蜂のはちみつ作りは、蜂の飼育・管理から採蜜、ろ過、瓶詰めにいたるまで全ての工程を曽和さんが一人で行う。
ロハスフェスタの出展クリエーターに聞く
はなやま養蜂のはちみつ作りは、蜂の飼育・管理から採蜜、ろ過、瓶詰めにいたるまで全ての工程を曽和さんが一人で行う。
蜂の巣箱があるのは、標高400mを超える猪名川の最上流域。広葉樹が繁る自然豊かな森林で、春から秋にかけてはちみつを採集。
採れた日付ごとに管理し、24節季で分類している。時期によって咲く花が違うので、はちみつの味も変わり、全く異なる風味が楽しめるという。
口に入れると、とろりとした甘みがすっと溶けるように広がり、喉に残らない。なにより、風味が高いのが特徴のはちみつだ。
「通常は、保存性と生産性を高めるために、採蜜してから人工的に加熱をして水分を飛ばします。ところが、60度以上になると風味が飛んでしまうんです」と曽和さん。しかし曽和さんのはちみつは、蜂の羽ばたきで自然にはちみつの水分が飛んでから採集するため、加熱の必要がない。すると、花の風味が最大限に残った、糖度の高いはちみつになるという。
曽和さん曰く、「はちみつは加工品ではなく農産物」。自然の産物なので品質が常に統一しているわけではないが、余計な添加物は加えず、自然のままの味と風味を存分に堪能できる。「手を加えない大切さをみなさんに知ってほしいです」と曽和さん。
養蜂家として大切なのは「蜂を元気にすること」。パートナーである蜂の生態を尊重し、できるかぎり自然のまま育てる。「人間視点ではなく、蜂にとって気持ちのよい環境を整えることが自分の仕事です」。
作業中に蜂にさされたり、夏場には熱中症にもなることもある。しかし、都会では感じられない大自然の中で働くことに喜びを感じるという曽和さん。「はちみつが苦手という方に『ここのはちみつはおいしい』と言ってもらえると『してやったり』ですね。養蜂家冥利に尽きます」と笑顔で話す。