LOHASの魅力を体感できるWEBサイト 「&LOHAS」

ロハスフェスタの出展クリエーターに聞く

自然本来のやさしいはちみつを、
手を加えず、自然のままに  -はなやま養蜂-

はなやま養蜂のはちみつ作りは、蜂の飼育・管理から採蜜、ろ過、瓶詰めにいたるまで全ての工程を曽和さんが一人で行う。


夏至、立秋などの24節季で商品を分けているが、その2週間の間でも風味が変わる。その差を感じられるのは、本来の風味を大切にした商品づくりをしているからだ。

蜂の巣箱があるのは、標高400mを超える猪名川の最上流域。広葉樹が繁る自然豊かな森林で、春から秋にかけてはちみつを採集。

採れた日付ごとに管理し、24節季で分類している。時期によって咲く花が違うので、はちみつの味も変わり、全く異なる風味が楽しめるという。

口に入れると、とろりとした甘みがすっと溶けるように広がり、喉に残らない。なにより、風味が高いのが特徴のはちみつだ。

-Profile- はなやま養蜂 曽和正俊さん
食品問屋での営業を経て、2015年1月より養蜂家に転身。インターネットでの販売のほか、各地のイベントにも出展し、自然のままのはちみつを届けている。

「通常は、保存性と生産性を高めるために、採蜜してから人工的に加熱をして水分を飛ばします。ところが、60度以上になると風味が飛んでしまうんです」と曽和さん。しかし曽和さんのはちみつは、蜂の羽ばたきで自然にはちみつの水分が飛んでから採集するため、加熱の必要がない。すると、花の風味が最大限に残った、糖度の高いはちみつになるという。

曽和さん曰く、「はちみつは加工品ではなく農産物」。自然の産物なので品質が常に統一しているわけではないが、余計な添加物は加えず、自然のままの味と風味を存分に堪能できる。「手を加えない大切さをみなさんに知ってほしいです」と曽和さん。

透き通った黄金色のはちみつ(1,300円)。その季節に育った植物の風味が、ビンの中に閉じ込められている。風味が強いため、ブルーチーズやクリームチーズなど、味わいの濃いチーズに塗って食べてもおいしいのだそう。

養蜂家として大切なのは「蜂を元気にすること」。パートナーである蜂の生態を尊重し、できるかぎり自然のまま育てる。「人間視点ではなく、蜂にとって気持ちのよい環境を整えることが自分の仕事です」。

作業中に蜂にさされたり、夏場には熱中症にもなることもある。しかし、都会では感じられない大自然の中で働くことに喜びを感じるという曽和さん。「はちみつが苦手という方に『ここのはちみつはおいしい』と言ってもらえると『してやったり』ですね。養蜂家冥利に尽きます」と笑顔で話す。

カシューナッツやアーモンドなどをはちみつに漬け込んだ「Honey&Nuts(1,600円)」。大きめのナッツはそのままで、細かく砕いたナッツはトーストに塗ってから焼くと香ばしさがたって絶品。
はちみつの採蜜から加工・販売まで一貫してはちみつに携わる曽和さん