かぎ針を使い、糸を編み込みながら衣類を仕上げる手法「かぎ編み」。この手法で使われることが多い、ゴワゴワとしたレース糸をあえて使わず、細くて繊細な刺繍糸を用いることで、ナチュラルな印象を与えるアクセサリーを生み出す。軽やかでナチュラルな雰囲気のアクセサリーは、幅広い世代の女性に人気となっている。
かぎ針を使い、糸を編み込みながら衣類を仕上げる手法「かぎ編み」。この手法で使われることが多い、ゴワゴワとしたレース糸をあえて使わず、細くて繊細な刺繍糸を用いることで、ナチュラルな印象を与えるアクセサリーを生み出す。軽やかでナチュラルな雰囲気のアクセサリーは、幅広い世代の女性に人気となっている。
sayakaさんが、かぎ編みを手掛けるようになったのは、編み物が好きだった母親の影響が強いという。「日常生活の中に自然と編み物がありました。趣味が欲しいと思っていたところに、母親がかぎ針をくれて。それから編み物を始めました」と話す。次第により高度な編み物をしたいと思うようになり、参考書で学び、腕を磨いたという。そして自身で身に付けるアクセサリーを作れるまでに上達したという。その頃から友人たちに「私のも作ってほしい」と言われるようになったことをきっかけに、2017年にアクセサリーブランドを立ち上げた。
「ゴワゴワとしたレース糸を使うと風合いが硬くなってしまい、色の数も少なくて。だから、柔らかく仕上がり、豊富に色がある刺繍糸を使ってアクセサリーを作ろうと思いました」。とはいえ、刺繍糸は細くて編み込むには相当な技術が必要だったという。そのため、昼夜を問わず編み物に力を注ぎ、独自の編み方を習得していった。苦労の末に生まれた作品は実に繊細。幾重にも折り重なる糸がキレイに整い、機械で編み込んだような精巧さが特徴だ。
もうひとつの特徴といえば、親しみを感じさせるデザインと色合い。大人の女性が持つ優しい雰囲気とうまく調和し、程よい気軽さを感じさせてくれる。「作品のコンセプトは、どんな服装にも自然と馴染むことがテーマです。『チョコレート』や『野花』、『朽ちても』など、生活の中で感じたものをカタチにしています」。主張し過ぎないデザイン性や色合いが好評で、幅広い年代のお客がいるという。
現在、15〜20シリーズほどの作品をリリースしているというsayakaさん。ブランドの知名度が広がりにつれ、オーダーメイドでの依頼や、男性がホワイトデーのお返しに購入するケースなど、新たな展開も増えつつあるとか。今後の作品については、「かぎ編みだからこそできる形状やデザインを模索して、新たな商品を手掛けたいですね」と意欲的に語ってくれた。