「布」と「糸」をテーマに掲げる「Tsuzuki…」。縫い物と編み物を掛け合わせたものづくりを行っている。店頭にはカーキベースの落ち着いた色の古着に、手編みの生地が組み合わされた品々が。既製品の整然とした部分と、手編みの暖かみが融合して、一際目を引く雰囲気を醸し出している。縫い物担当の岩本さん、編み物担当の吉村さんが二人で仕上げた合作だ。
「布」と「糸」をテーマに掲げる「Tsuzuki…」。縫い物と編み物を掛け合わせたものづくりを行っている。店頭にはカーキベースの落ち着いた色の古着に、手編みの生地が組み合わされた品々が。既製品の整然とした部分と、手編みの暖かみが融合して、一際目を引く雰囲気を醸し出している。縫い物担当の岩本さん、編み物担当の吉村さんが二人で仕上げた合作だ。
「Tsuzuki…」の名で活動している、吉村さんと岩本さん。吉村さんが作った手編みのモチーフや服のパーツと、岩本さんがミシンや手縫いで古着などと融合させて、作品を完成させる。初めて合作したのは、リネンのバッグだ。使えば使うほど味が出てきそうな風合いの生地に、レモンをモチーフにした手編み細工が一際映える。手編みの良さを引き出すために、バッグとモチーフを組み合わせるときは、ミシンを使わずに手縫いしているという。
そして、今回のロハスフェスタに合わせて、念願の服作りにも着手することになった。秋にぴったりの色合いをしたカーキの古着と、吉村さんの丁寧な手縫いを融合させた、オリジナリティあふれる逸品は、独特な印象を残す。服もバッグも、作業の最中に即興でアレンジを加えることもあり、全てが一点モノ。
岩本さんはアパレル企業に勤めるかたわら、自分でも服を作りたいとの思いを持ち続けていた。一方、吉村さんは小学生のころから編み物が大好きだった。そんな二人は、実は学生時代から20年来の知り合いだ。「二人にとって好きな物、得意なことを最大限に生かそうと考えて、たどり着いたのが今のスタイル」だと吉村さんは振り返る。合作した服やバッグを見ていると、二人の息の合った雰囲気が伝わってくる。
今後はラインナップを増やし、活動の幅を広げていきたいと二人は話すが、「ただ売るだけのものづくりをしたくない」という想いもある。岩本さんは、「私たちが作りたいものと、お客様の欲しいものがマッチしてこそ、大事にされるし、長持ちするのだと思います。服好き、古着好き、一点物好き、そんなお客さんにこの服が届いて欲しいなと思います」と願いを込める。
お互いの個性を尊重しながら作り上げた二人の作品は、きっと手にした人にとっても大事な一点物となるだろう。「作りたいものを、作りたい人と」、そして「届けたい人へ」。二人はこれからも手を取り合いながら進んでいく。