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農家の思いを受け継ぎ、消費者へとつなぐ-TT and Field-

「食品ロス」と聞くと、スーパーやコンビニの店先に並ぶ料理が捨てられてしまう様子をイメージしがち。その一方で、農家の元から出荷されずに廃棄されてしまう食材も実は多い。そんな食材を形にして届けてくれるのがTT and Fieldだ。



収穫したものの、表面のダメージなどが理由でB級品・C級品に分類されるものは、生産者が自家消費したり廃棄したりするのが一般的だ。味は問題ないのに値段が付かない、そんな農家の困りごとは非常に多いという。

「B級・C級になってしまうものをなるべくいい価格で買い取って商品を開発することで、農家さんの悩みを解決できれば」とTT and Fieldの出来さんは語る。

一番人気なのが、国産のいちごのみを使用した「いちごバター」だ。仕入れ先のいちご農家では「子どもたちの笑顔が見たい」との思いでいちごの栽培を始めたという。しかし、熟しすぎたり、シーズンがずれて出荷できなかったり、丹精込めて育てたいちごを生産者に届けられないケースもあった。そうした課題の解決を目指し、いちごバターは生まれた。

-Profile- TT and Field 出来太地さん(右)と原田紗希さん(左)
現在「みかんバター」や枝豆を使った「ずんだペースト」を開発中とのこと。「ずんだペーストは今秋のロハスフェスタでお届けするのを目標に開発中です」。

まずこだわったのが無添加であること。そして、素材の良さを生かすことも大切にしている。原材料はいちごのほかに、グラニュー糖とグラスフェッドバター、レモン果汁のみ。イチゴの風味を最大限引き出すために、あえてシンプルな材料を選んだ。

「おすすめの食べ方は、トーストやパンケーキに塗ったり、焼き菓子やアイスに添えたり。フレッシュなイチゴの風味をぜひ楽しんでください」と出来さん。

そのほか、いちごの受粉に使う蜂からとった蜜をブレンドした非加熱の国産天然ハチミツも、すぐに売り切れる人気商品だ。

ピーナッツバターの原材料は100%鹿児島産の落花生。「落花生といえば千葉県が有名ですが、鹿児島産の落花生もとてもおいしいんです」。

困りごとの解決と同じくらい大切にしているのが「農家の思いを形にして消費者に届けること」だ。もう一つの人気商品であるピーナッツバターは、「落花生そのものの味を届けたい」という農家の望みから生まれた。

ピーナッツバターと聞くと、砂糖の甘味が強いものをイメージしがちだが、TT and Fieldのピーナッツバターは素材そのものの味を大切にするため、砂糖はおろか塩や油なども一切入っていない。鹿児島産の落花生のみで作り上げた逸品だ。試食してもらうと、あまりの濃厚さに驚く声が多いのだとか。また、ピーナッツは栄養価が高いうえに、食後血糖値の上昇値を示すGI値も低いため、健康意識が高い人にも人気だ。

出来さんにおすすめの食べ方を伺うと、「料理のコクを出したり、蜂蜜と一緒にトーストに塗ったり、ほかにもお菓子の材料に使ったりなど、幅広く使えます」と教えてくれた。

試食で好評だった「ピーナッツバター味噌」も製品化した。味噌と合わせているため、豆腐やこんにゃくなどの田楽などにおすすめ。

若年層に人気のイチゴバターと、30代から50代まで幅広い層に人気のピーナッツバター。いずれの商品も、イチゴのへた取りやピーナッツのから剥きなど、原材料の調達前に農家が見えないところでひと手間を掛けているという。そんな丁寧な作業の一つひとつが、商品の高いクオリティへとつながっている。出来さんは、「これからも、『農家がお客様に届けたいもの』を形にしていきたい」と語った。