美しい透明感が特徴的なガラスアクセサリー。その凛とした輝きは、光によって様々な表情を与え、多くの人々を魅了してきた。infiniti glass worksの倉原さんもその一人で、ガラスアクセサリーの奥深さを感じ、ガラスにしかできない作品、そして自分にしかできない作品を目指し、技を磨き続けている。
美しい透明感が特徴的なガラスアクセサリー。その凛とした輝きは、光によって様々な表情を与え、多くの人々を魅了してきた。infiniti glass worksの倉原さんもその一人で、ガラスアクセサリーの奥深さを感じ、ガラスにしかできない作品、そして自分にしかできない作品を目指し、技を磨き続けている。
倉原さんが手掛けるのは、ボロシリケイトガラス(ホウケイ酸ガラス)を使ったペンダント、イヤリング、ピアスなど。ボロシリケイトガラスは、ビーカーや試験管にも使われる素材で、耐熱性がありながら軽量かつ透明度が高い点が特徴だ。
ガラス細工を作るようになったのは、5年前に「宇宙ガラス」とよばれるの作品を目にしたのがきっかけだ。「さまざまな金属や鉱石を使って、ガラスの中に宇宙のイメージを作り出したもの。その神秘的な輝きに魅せられ「自分も作りたい」という思いが芽生えたという。その後、奈良にあるガラス工房で、ガラス細工の基本やガスバーナーの扱い方を学びはじめた。バイク工場の期間工として勤めながら腕を磨き、本格的に職人として独立する道を選んだ。
「ぜひ見てほしい作品」と教えてくれたのが、割れたガラスを素材にしたアクセサリー。不規則に溶けたような形が印象的で、きっかけはほんの偶然だと話す。「作業中にガラスを割ってしまったんですが、その形がとてもきれいだと思ったんです。すぐにアクセサリーにしようと考えました」。割れたガラスが生み出す造形は、二つとして同じものは作れない。「ピアスやイヤリングは、アシンメトリーな組み合わせを楽しんでほしい」と倉原さんは語る。
もう一つ目を引くのが、宇宙をモチーフにした「celestial glass(天体ガラス)」だ。海外から仕入れた特殊なガラスを加工して銀河の渦を表現し、人口オパールや、あえて空気を入れて作った気泡によって、小さな星々を表現している。職人を志したきっかけでもある「宇宙ガラス」をベースにしながらも、「模倣になってはいけない」と幾度も研鑽を重ねた末にたどり着いた逸品。光の当て方によってさまざまな彩りを放ち、見る者の目を飽きさせない。
「溶かすことでいろいろな形にしたり、金属を混ぜて熱して色を変えたり、自由に作れることが楽しいんです」とガラス細工の魅力を語る倉原さん。宝石になく、ガラスだからこそ表現できる美しさを今後も追い求めていく。「アクセサリーをきっかけにガラス細工の良さを知って、身近に感じてもらえたらうれしいです」。