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色味・手触り・香り、五感を刺激して木に親しむ -端材工房-

素朴な木の風合いが魅力的なおもちゃの数々。目で見るのはもちろん、触っても、香りを感じても楽しめる。木が持つ本来の魅力を表現するものづくりを行う、端材工房の岩波さんに話を聞いた。



端材工房が手がけるのは、おもちゃやアクセサリーなど、手作りの木工製品だ。使用する木材の種類は100以上。積み木やサイコロなどさまざまな種類がある中で、動物の顔をあしらったカスタネットやガラガラ(音が鳴るおもちゃ)などの楽器のおもちゃが人気だ。

主に制作を行うのは、岩波さんとお父様の二人。木の雑貨やおもちゃを作り始めたのは、家族で営む設計事務所の記念品を作ったのが始まりだった。当初は、柱の端材を使ってテープカッターを作り、施主にプレゼントしていたそう。その後、「いいものを作りたい」と追求する過程でいろいろな種類の木で作るようになり、作品の種類も増えていったという。

-Profile- 端材工房 岩波さん
家族で営む設計事務所の記念品を作ったことがきっかけで、端材をつかった作品を手掛けるように。そこからクオリティを追求していくにつれバリエーションが増え、端材工房を立ち上げた。

岩波さんたちがこだわっているのは、木の風合いを最大限生かすこと。ほとんどの作品は着色せず、元々の樹種の色によって色の違いを表現している。オイルを塗って仕上げる場合も使用量は最低限に留めている。「塗るものが多ければ多いほど、素材の色味や木目、木の香りが無くなってしまいますから」と語る岩波さん。実際、端材工房のブースに立ち寄った人からも「木の匂いがする!」という声をたびたび聞けるそう。木の香りや肌ざわりを直接感じてもらうことで、子どもたちの「木育」につなげたいと考えているのだという。

人気商品の一つであるカスタネット。木の色味や質感を、パーツによって巧みに使い分けている。

「今では、プラスチックなどいろいろな素材がありますが、例えばテープカッターを買う時に、当たり前のように木の製品が選択肢に出てくるようになってほしいと思っています」と語る岩波さん。そのために作品を通じて木の魅力が広まり、暮らしの中で身近なものとして取り入れて、木に触れる機会を増やしてほしいと考えているという。端材工房が作るおもちゃの数々には、そんな思いが込められている。

ブローチなどの小物も制作している。

「人気のカスタネットやマラカスの動物の種類を増やして、バリエーションをにぎやかにしたいんですよ」と作品づくりを心から楽しでいる岩波さん。
現在、滋賀県のワークショップや遊び体験などのプロジェクトにも参画しているそうで、今後さらに「自然」と「遊び」をキーワードに、子どもたちへの「木育」を充実させていきたいそうだ。

筒状にした木の中に玉を入れた「ガラガラ」。木がぶつかり合う音は耳にも優しい。