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心にも体にも優しい、発酵食品の魅力が詰まったお菓子 -麹菓堂 wabi-

麹、甘酒、酒粕など、ここ最近改めて注目されている発酵食品を使い、多彩なお菓子を作る麹菓堂 wabiの田口さんと田村さん。二人が作る数々のお菓子は、暮らしの中で気持ちが休まる時間を与えてくれる。



麹菓堂 wabiは、店名に使っている「麹(こうじ)」の字からわかるように、発酵食品をふんだんに使ったお菓子を作っている。麹は、姫路や京都にある専門店から取り寄せたものを使用。例えば、人気商品である「麹のグラノーラ」には、麹パウダーや麹から作った甘酒が使われており、優しい甘みが特徴だ。そのほかにも、ガトーショコラやパウンドケーキのように洋のイメージが強いお菓子にも麹が使われており、作り手のこだわりが感じられる。さらに、酒粕を使ったチーズケーキや、国産の無農薬レモンを使ったレモンケーキなど、バリエーションも多彩だ。

-Profile- 麹菓堂 wabi 田口恵さん(左)/田村真澄さん(右)
現在は西宮市でレンタルキッチンを借りてお菓子作りをしているそう。繁忙期にまとめて大量のお菓子を作る際も、とにかく楽しんで取り組む。

いずれのお菓子でも、発酵食品を使っていること以外の共通点がある。白砂糖は使わずに最小限のきび砂糖やメイプルシロップを使うことで、麹の優しい甘みを存分に引き出している点だ。「お菓子は心をホッと休ませてくれるものですが、たくさん食べると体が重く感じることもあります。せっかくなら、罪悪感なく食べられるような、体に優しくて美味しいものを作りたいと考えています」と語る田口さん。発酵食品以外の材料もなるべく国産の食材、さらに有機栽培やオーガニックのものを選ぶようにしている。

パウンドケーキは抹茶味と紅茶味の2種。優しい甘みはリピート必至。

また、店名の「wabi」の部分は、「侘び寂び」が由来。暮らしの中に存在する余白、心休まる静けさ、質素さの中にあるちょっとしたぜいたく、そういったイメージから命名したそう。材料選びや命名の背景には、麹や発酵食品の魅力を伝えたい気持ちと、口にした人の心や体をいたわる思いやりが込められている。

2種類のガトーショコラは小麦粉不使用で、代わりに米粉が使われている。

麹菓堂 wabiのお菓子を作る田口さんと田村さんは、元々カフェ店員として同じ職場で働く間柄だった。二人ともお菓子作りに並々ならぬ情熱と愛情を注いでいて、ふだんの制作過程や会話の中で、新作のアイデアがどんどん湧いてくるという。
「甘酒を使ったプリンや、醤油麹を使ったみたらし団子など、試作も含めて作ってみたいお菓子はいくつもあります」と笑顔で語る田口さん。今後もお菓子作りの中心にあるのは「発酵食品の魅力を伝えたい」という思いだ。時には、生産者のもとまで足を運んだり、麹や味噌を自作してみたりと、発酵食品への熱い思いは尽きない。今後も、食べた人の心も体も暖かくする逸品を作るため、お菓子作りを続けていく。

田口さんが「作っていて一番楽しい」と語る「麹のグラノーラ」。ヘルシーながらもボリューム抜群だ。