優しい色合いと自由な造形で見るものを惹きつける不毅窯(ぶきよう)の器。ユーモラスな屋号の由来は不器用であることと、店主・藪タケシさんの名前を掛け合わせたもの。不器用と言いながらも、細部にまでこだわる器の数々は、角度によってさまざまな表情をみせ、見る者を飽きさせない。
優しい色合いと自由な造形で見るものを惹きつける不毅窯(ぶきよう)の器。ユーモラスな屋号の由来は不器用であることと、店主・藪タケシさんの名前を掛け合わせたもの。不器用と言いながらも、細部にまでこだわる器の数々は、角度によってさまざまな表情をみせ、見る者を飽きさせない。
映画の撮影助手や輸入洋食器の卸販売会社で働いていたという異色の経歴をもつ藪タケシさん。自由で豪快なフォルムの織部焼に惹かれ、一念発起。
29歳で勤めていた会社を辞め、瀬戸の愛知県窯業技術訓練校での基礎を学んで陶芸の世界へ。以来、約30年陶芸に携わり、食卓を彩るカラフルな器を創り続けている。岐阜県多治見や長野県安曇野と活動拠点を変え、2011年からは三重県松阪市の茶畑に囲まれた飯南町にて作陶している。
不毅窯の看板商品ともいえる、トルコブルーの器は、まるで春の空のように気持ちが明るくなる優しい青色。どんなジャンルの料理も引き立ててくれる。形状も花や雲の形とさまざまで、食卓がパッと晴れやかに。下部がぷっくりと丸みを帯び、くびれがあるフリーカップは、手に持ちやすく、しのぎ模様があることで色の濃淡が美しく見える。また、「日常の食卓で使いやすいように」と軽さにもこだわり、電子レンジの使用も可能だ。
新シリーズは、柔らかな新芽の色をそのまま写したような草色。温かみのある土の質感に個性的なフォルム。ふちが立ち上がり適度な深さがあるので、汁気がある料理にもおすすめ。和食や洋食はもちろんのこと、果物や菓子を盛るだけでも特別に見える。藪さんの工房がある三重県飯南町は伊勢茶の産地でもあり、新作にはお茶の葉を焚いて、香りを楽しむ茶香炉も。「お茶を焚いて、香りを楽しんだ後は香ばしい自家製ほうじ茶として飲むこともできますよ」と藪さん。
古田織部が好んだ織部焼に惹かれ、飛び込んだ陶芸の世界。自由な発想で生み出されるユニークな造形の器は、これからもさらに進化していく。