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着れば着るほど味わいを深める、”育てる”リネンの洋服 
– moa maman –

moa maman(モア ママン)の洋服は、上質なリネンから生まれる。



「初めて自分がリネンを身につけたとき、すごく心地よくて、他の素材とは違うものを感じたんです」と作家の小野寺さんさん。リネンのシャツやワンピースはふんわりとやわらかで、風に揺れるシルエットが着心地の良さを物語っている。

生地選びでは絶対に妥協しない、というのが小野寺さんの信念。サンプルを取り寄せて、質感や風合いなどをチェックし、仕入れ先と何度もやりとりを重ねるという。「以前は、もっと買いやすい価格の生地も使っていましたが、そうするとやっぱり満足のいくものができないんです。商品の価格を上げてでも、納得できる生地を選んで使っています」。

-Profile- moa maman 小野寺さん
子ども服や自分用の小物を趣味で作っていたが、依頼が増えて10年前から本格的に作家活動をスタート。 手づくり作品を通じて、リネンの魅力を広げている。

デザインも試行錯誤が多い、という。生地の風合いや厚みに合うアイテムを考え、型紙を起こし試作を繰り返す。「もともとが我流なので、最初はなかなか思い通りにいきませんでした。でも、失敗作から新しいデザインが生まれることもあるんですよ」と小野寺さんさん。デザインがふと思い浮かぶこともあれば、花などの自然を見て着想することも。常に頭の中は服のことでいっぱいだ。


製作にもこだわりがある。使う生地が決まったら、裁断する前にまず水通し。リネンは縮みやすく、そのまま作ると洗った時にワンサイズ小さくなってしまうからだ。さらに、ナチュラルな風合いを出すために、仕上がってからもう一度水通し。手間のかかる工程を経て、ようやく一着の服が生まれる。


「リネンはとても強い生地。着れば着るほど柔らかく、くったりとして揺れ感やシルエットにも変化が出てきます。どんどん味わい深くなっていくので、お客様には『リネンを育ててくださいね』と言っているんです」。洗うたびに風合いを増し、色褪せさえも味わい深さに。着る人がリネンを育て、リネンが着る人の服への想いを育てている。

装飾の少ないシンプルなデザインだが、着た時のラインや揺れ感、ボタン、襟、袖などの細部にオリジナリティーがあり、ファンの心を惹きつける。
コットンに比べて4倍の吸収力があり、速乾性に優れているため、夏の汗にも快適。中にタートルを組み合わせれば、冬でも活躍する。
ボリューム感を出したり、女性らしいラインを作るためには針をどう通せばいいのかを考える。試作品をトルソーに着せて、イメージと違っていれば何度でも作りなおすのだそう。
半袖ブラウスなら透けにくいリネン、というようにアイテムによっても生地の仕入れを変える。
最近ではリピーターも増え、イベント開始からたった数時間のうちにたくさん並んだ服が一気に売れることも。