*branchu*(ブランシュ)の店主・谷さんが作るスワッグは、ラグラスを使ったアレンジが特徴的だ。ラグラスは和名で「うさぎのしっぽ」と呼ばれ、アレンジに取り入れると、ふわりと風に流れるような優しい風合いになる。眺めているだけで、心が軽くなっていくようだ。
*branchu*(ブランシュ)の店主・谷さんが作るスワッグは、ラグラスを使ったアレンジが特徴的だ。ラグラスは和名で「うさぎのしっぽ」と呼ばれ、アレンジに取り入れると、ふわりと風に流れるような優しい風合いになる。眺めているだけで、心が軽くなっていくようだ。
作品に使う草花の多くは、三重県亀山市にある自宅の畑で家族と一緒に栽培したもの。もともと農薬を使わずに家庭菜園をしていたこともあり、20種ほどの植物も無農薬で育てている。放っておくとすぐに虫がついてしまうので、毎日の手入れが欠かせない。
花は気温や太陽光によって成長が左右されるので、同じものでも毎年違った色合いの花を咲かせるという。もちろん季節によっても咲く花の種類が異なるため、作品の雰囲気も四季の移り変わりとともに変わっていく。「初夏は爽やかに、秋は落ち着いた雰囲気で。家の中でも季節を感じていただきたいです」と谷さん。
摘んだ草花は、ドライフラワーに加工する間にも徐々に開いていく。そのため、咲き始めた頃に摘んで、作品になった時に一番きれいに見えるよう、乾燥させるタイミングを合わせているという。
色もまた、徐々に褪せていく。「作りたての頃は鮮やかなグリーンでも、だんだんとベージュに近づいていきます。花の色も、少しずつ落ち着いた色に変わります」。鮮やかな色からアンティークカラーへ、経年変化もまた作品の楽しみの一つだ。
アレンジをするときは、色と花の配置を緻密に繊細にデザインし、決して大雑把にしないのが谷さんのこだわり。生け花の経験もあるため、向きやバランスを考えながら植物を組み合わせていく。色も主張しすぎず、全体のバランスがとれるように考えるので、出来上がった作品はどれもやさしさを感じる。
「小さな花でも、自然のものが家の中にあるだけで癒しになります。一部分が朽ちてしまっても、そこだけ手直しをしてずっと飾っていただけたらうれしいです」。