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笑顔の時間を親子に。ぬくもり感じる木のおもちゃ - tsurufurni –

ハンバーガーにパン、アイスクリーム、にんじん、フライパンなど、たくさんの種類がある、ままごと用の木のおもちゃ。どれもシンプルにデザインされ、余計な装飾はない。それなのに、形や色合いといい、どこかリアルで愛着が湧いてくる。



「可愛さを求めているわけでも、食品サンプルみたいなリアルさを追求しているわけでもないのですが、そのバランスが受けているのかもしれませんね」と作家の鶴田友道さん。

tsurufurniの木のおもちゃは、ご主人の友道さん、奥さんの麻由さんの夫婦で手作りしている。木材をカットして丁寧に手で削り、安全な植物性のオイルで色付けして仕上げる。手触りがやわらかい。もともとは、夫婦が自分たちの子どものために作り始めたものだったが、あたたかい天然素材のおもちゃを他の子どもたちにも使ってほしいと考え、手作り市に出店するようになった。するとお母さんたちに、あっという間に口コミで広がっていった。

-Profile- tsurufurni 鶴田友道さん(写真右)・麻由さん(写真左)
友道さんと麻由さんの二人で、10年ほど前から作品づくりをスタート。手づくりにこだわり、温かみのある木のおもちゃを作り続けている。

木材は、ヨーロッパビーチやバスウッド、アルダーといった、やさしい木目のものを使っている。しかし最近では、木材の仕入れが難しくなってきているという。「林業離れが日本でも外国でも広がっていて、どんどん数が減っているんです。以前は手に入っていたきれいな木目の木が、今では手に入らなくなってきています」と友道さん。

植樹や伐採といった、森を管理する担い手が減っているために、森は痩せ、元気な木が生産されにくくなっている。「天然の木でできたおもちゃの良さを知って、買ってくれる人が増えていけば、木を使って商売をする人も増えるはず。そこから植林しようという流れができればいいのですが」と切実に感じている。

子どもに大人気のハンバーガー(700円)。木でできたパン、トマト、お肉に、フェルトのチーズとレタスを挟んで遊べる。

それでも夫婦が木のおもちゃを作り続けるのは、親子の喜ぶ顔が見られるからだ。全てが手作業なので、作品づくりにはかなりの手間がかかっている。イベント前には寝る間も惜しんで作るほどだ。しかし、「『ありがとうございます』というメールをもらう度に、このおもちゃによって親子に笑顔の時間が増えているんだ、と思えます。やっぱり、喜んでもらえるのが一番うれしい」と話すお二人。想いを込めた木のおもちゃは、これからもたくさんの人を笑顔にしていく。

かわいいだけでなく、色や形がリアルなところも人気の理由だ。一つひとつの工程を丁寧に、時間をかけて作っている。
木材を、手作業で丁寧に削る。きれいで安全なフォルムになるまでには、かなりの時間がかかる。
中には、我が子が遊ぶ姿を写真に撮って送ってくれるお客さんも。「お母さんや子どもたちが喜ぶ顔を見るのが何よりのやりがいです」と話す友道さん。
「子どもに使わせたいと、妊娠中から揃える方もいらっしゃいます」と麻由さん。お母さんたちの間で話題に。